八ヶ岳 阿弥陀岳 南稜〜中央稜   平成18年10月30日

コース 舟山十字路7;30〜9;40青ナギ10;00〜南稜〜11:55阿弥陀岳12:30〜中央稜〜15;15舟山十字路


林道から広河原沢への分岐
今年8月に阿弥陀の南稜に登ったとき、今度は中央稜を登ってみたいと思いながら帰った。そんな話をしたら、平野さんが同行したいということが始まりで、松井さん、辻本さんの4人で行く事になった。前日の15時30分に新宿に集合したが、最近の駐車禁止取締りが厳しく大変です。中央高速で小淵沢ICに向かい、例によってICを下りてからスーパーで買出しをして、ビバーク地に選んだ立場川キャンプ場に行く。すっかり暗くなったキャンプ場は管理人も留守で、ただ1組が焚き火をしていた。炊事場の傍にサイトを決めて、宴会の準備に取り掛かる。今晩のメインは私が先週、上越の沢で収穫し、冷凍にして持ってきた、ナメコ、ムキタケ、クリタケ、ナラタケを主にスーパーでシイタケ、マイタケなどを買い足し豪華なキノコ鍋です。鍋をつまみにアルコールを飲んだ後に、生ウドン入れてほうとう鍋にして食べた、キノコの出汁が利いた美味しい鍋に感激する。落ち葉がハラハラと落ちる、唐松林の下、風情のある宴会が出来た。


立場山
翌朝は、平野さんの炊いてくれたご飯に、熱い味噌汁、昨日のほうとうと、豪勢な朝食になった。各自、タッパーにご飯と、好みのものを加えた弁当を作り昼食用にした。この弁当は前回、好評だった。カラ松林の気持ちの良い道路をしばらく走るが、紅葉は終盤を迎えて茶色一色です。阿弥陀岳と舟山十字路の標識で右に折れると林道にはいる、一部ダート道になるが乗用車で何の問題もない道です。8月に来たときはタクシーで夜に通ったのでわからなかったが、きれいな別荘地の中の道だった。キャンプ場から15分ほどで着いた。ゲート前の広場には3〜4台の車が停まっていた。ここから南稜、中央稜、または御小屋尾根を使うと、阿弥陀岳に一番短時間で往復できるようだ。用心のため補助ザイル30mをもって出発した。25分ほど、林道を歩くと阿弥陀岳の標識が現われて右に曲がってすぐに堰堤で広河原沢を渡る。ここから急斜面を一登り、一汗かくと、支尾根に出た。この先でキノコ山の張り紙が右に見えてくるがキノコももう終わりなのかまったく見られません。


阿弥陀岳を背景に 青ナギで
急登の直登が続くようになり、足が重くなってきた、普段沢靴の軽さになれた足にはきつい、頻繁に小休止、息を整えながらやっと立場山の標識があるピークにつく。標識がなければ通り過ぎてしまう処です。少し下ると前方が開けて、青ナギに着いた。阿弥陀岳が正面に、南稜の4つのピークが確かめられる。右には権現岳の荒ら荒らしいピークが間近に迫り、この展望だけでも来た甲斐がありました。見た目より、急な登りで南稜尾根に出る。頂上の人も確認できるようになってきた。無名峰、P1、P2、は、はっきりとした踏み跡で問題なく超えて、P3の岩稜は基部で草付を左にトラバースして小尾根を乗り越える。いやらしい下りがあって、ロープが残地されているルンゼに、たどり着くことが出来た。ここからが核心部ルンゼを見上げ、気を引き締める。湿った岩場は冷たく、早朝には凍っていたようだ。慎重に足場を確かめながら登る、P4のザレ場を過ぎるとしっかりとしたステップが出てきて一安心する。


P3ルンゼを登る
山頂直下で下降してきた、中高年5人組に出会う。一人は山慣れしているようですが他はステッキをつきながら、首にカメラをぶら下げていて、とてもバリエーションルートを歩く格好ではありませんでした。ちょっと心配な集団に見えましたが、相手方も我々を見て同じように感じたかもしれません。頂上には誰もいませんでしたがしばらくすると、何人もの人が登ってきました。その中に中央稜を登ってきたというファミリーがいて、びっくりしましたがこの後、中央稜を下降して納得しました。頂上はまったく風もなく、暖かく、持ってきたお弁当を食べながら展望を楽しむことが出来ました。手作り弁当はとても美味しかった。富士山、北ア、中ア、南ア、は雲に隠れて僅かしか見えませんが北八はとてもよく見えていました。


林道終点
中央稜の分岐までは御小屋尾根の岩場とクサリ場を少し行き、中央稜に踏み込む。南稜と同じ岩稜を予想していたところ、急ではあるが、すべて草つきの巻き道で期待外れでした。しっかりとした踏み跡があって、これならファミリーで登った事にうなずけるのでした。広河原沢右俣に下りたった後は、2回ほど渡り返すがほとんど覆水か僅かな水しかありません。今朝来た、林道の終点からもう一度、阿弥陀岳を拝んで舟山十字路まで戻った。道の駅「スパシオ小淵沢」の延命の湯に入って、3人はビールで乾杯。アルコールが飲めない平野さんに感謝、感謝です。